テイルズオブヴェスペリアは今でも中古屋で値段がなかなか落ちません。実際、多くの人々に愛されていて、個人的には多くの人気タイトルの並ぶテイルズオブシリーズの中でも一番の名作だと思っています。
何が素晴らしいかというと、何といったって個性的なキャラクターです。
皮肉屋で甘党の青年、天然で正義感の強いお姫様、見栄っ張りな技術家の少年、人間に心を開かない魔導少女など、それぞれが強い個性を持っており、そしてそれぞれの過去や信念を持っています。ストーリーを追うごとにキャラクターが変化し、パーティの中に人間関係の変化が起こるのが見ていてとてもおもしろいのです。
また、所々で会話が出てくるのですが、これに個性が満ち溢れていて一つ一つがとても楽しい。シリアスなテーマを扱う作品ではあるのですが、面白いところはどこまでも面白くて、まさに笑いあり涙ありといった様子です。
この作品はキャラのそれぞれにスピンオフの小説が発売されています。映画化などもしており、一層キャラの魅力に迫れる仕様となっています。
これだけキャラを掘り下げられるゲームを、私はかつて見たことがありません。テイルズオブシリーズの中でも、これだけのメディアミックスがなされているのはこのテイルズオブヴェスペリアだけでしょう。
ストーリーの奥深さも魅力の一つです。
『正義とは』というテーマを取り上げる作品なのですが、主人公とその幼馴染みが本当の正義とは何かを考え、悩み、ぶつかりあっていくその姿は見ていて本当に考えさせられます。また、登場するそれぞれのキャラクターにもそれぞれの正義の形があります。
『法で裁けない悪党はどう裁くか』
汚職をひた隠しにする政治家の事件で、主人公は一つの道を選びました。
みなさんはどのような考えを持ちますか?
そして、もう一つ上げるならば、圧倒的なボリュームです。
メインのシナリオとはまた異なる、サブイベントというものが発生するのですが、これがとにかく多い。やり込めばやり込むほど世界観に深みが増し、メインとはまた違う、より強いボスに挑むことができます。ストーリーも素晴らしく、ゲームとしてのクオリティも非常に高いのです。
キャラの個性とストーリーの奥深さ、そして圧倒的なボリュームを兼ね備えたテイルズオブヴェスペリア、PS3版の方がボリュームが多くオススメです。ぜひ手に取ってみてください。